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ガオライ日記

初めての110番

この日は土曜日、バイトの日。
基本的に土曜日のバイトは午前中から午後まで。


午前9時から11時まで
午後1時から4時まで

びっしり授業。
間の2時間は、移動かつお昼ご飯の時間なり。


午前9時から授業が入ってる場合、
ガオライは7時半に家を出ることが理想。
でも最近は8時になってしまったりで遅刻遅刻なのですがね。
あぁ、ごめんなさい生徒さん。。。


で、この日も午前7時半から動きっぱなしだったガオライ。
疲労ゲージかなり高めでした。


しかも、いつもは上海まで来てくれるジョーも風邪でダウン。
むしろ私が蘇州にいって看病しなければなりませんでした。

ま、蘇州に行くのは毎週行ってるからいいんだけどね、
1人だとやっぱ色々と結構疲れちゃうのよ。



午後4時にバイトを終え、
一時帰国に備え人民広場から浦東へ。 疲れてるなら止めときゃいいのにね
結局何の収穫も無く、とんぼ返りで、
ちょうどいいバスを見つけそのまま浦西、上海駅へ。

本当はパチモン市場にスーツケース見に行きたかったんだけどさ、
さすがに体力の限界を感じる。

だってまだ蘇州行くんだもん、蘇州行ってスーパーで買い物して
ジョーに何か作って食わせなきゃならない。
体力残しとかなね。


で、上海駅に着いて蘇州行きのチケットを調べるが売りキレ。
いつものことなので、こりゃまた白タクか?何て思いながら、
一応経過報告でジョーに電話。


ここでいつもだったら、

「電車のチケット無いからもうめんどいし白タクで行くね」と言う所を

「電車のチケット無いからどうしよう?」と何故か指示を仰いだガオライ。


電車にも乗れず、白タクにも乗らない場合、蘇州に行く手段は一つ。
→長距離バス


でも長距離バス乗り場って、上海駅にはなくって、
地下鉄一号線で上海駅の次の駅、漢中路駅ってとこにあるのです。

その移動がいつもめんどくさいので、白タクで行く事が多いのに、

何故かこの日に限って「どうしよっかな~?」何て言ってみて、
何故かこの日に限って「じゃあバスにしたら?」何て言う相方。


この時点で体力残量20%


仕方ない。バスで行くか。
白タクよりバスの方が身体は楽なのも事実。
よし、漢中路へ移動しよう。


今思えば、移動しなきゃよかった。
エライ目に遭いましたよ、旦那。



ここで前置き。


ガオライは、基本的に自分の背後に人が立つのがすごくイヤ。

高校の時路上で白昼堂々背後から痴漢に襲われたのと、
浪人時代、毎日の通学で痴漢の嵐だったので、
(電車の痴漢もホラ、背後からが多いでしょ?たまに前からもいるけど…)


一種のトラウマ?っていうんですかね。ダメなのです。
根気の入った痴漢なんかだと、電車乗る前から品定めしてるらしく、
背後にぴったりくっついてきたりして
そういうのに気付くようになってから余計ダメ。


中国って痴漢ほとんどいないのよ。
とりあえず上海では遭った事無し。上海女は怖いからね(笑)

でもそのかわりスリがいるでしょ、中国は。
だからガオライは、元々背後に人がイヤ+スリを警戒ってことで
意味も無く時たま振り返ってみたりするのです、はい。


話はそれたけど、
それでも、過去3回未遂にあいましたけどね、ははは。
で、今回は限りなく既遂に近い未遂。




漢中路に着いたガオライ。
通りはさんで向かいにある長距離バスターミナルを目指します。

この時点で体力ゲージが残り15%になってたオイラ。
あまりに疲れていたのでたまたまウォークマン聞いてませんでした。

両手に荷物でてくてく歩いてて、何の気なしに後ろを振り返ると、、、























超至近距離に怪しい男!
その距離30センチも無し!
近すぎだろ!怪しすぎだろ~~~!!!!



何が起きてたか一瞬ですぐ分りましたよ。
後ずさるその兄ちゃんの手に握られてるそれって、




























私の携帯じゃん!!!

いやいや、さっと手を後ろに隠したって見えてますがな!
オイラのプーさん絵柄携帯、プーさんの頭見えてますがな!
私がアモイで買った貝殻ストラップ音を立てて揺れてますやん!


親にしかられてるガキかよ、おめぇは。




本当はね、常日頃、スリ・強盗に遭ったら
お金やら携帯くらいくれてやろうと思ってたんですよ。
だって危ないじゃん?
それで済むなら・・・なんて思ってたんだけどね、

実際そういう場面に遭遇するとそうじゃなかった。





後ずさる泥棒

詰め寄るガオライ

後ずさる泥棒

詰め寄るガオライ
 
   ・
   ・
   ・





ガオライ「私の携帯返してくれない?」


泥棒「・・・はい。」








おいおい、

















素直に返したよ。


私も自分の行動にビックリだったんですが、
もうね、頭の中は「携帯返せ~~~!!!」しかなかったんですよ。
私きっと、すっごい怖い顔してたよ、うん。


で、私に携帯返すと、きびすを返して早歩きの泥棒君。
冷静になったガオライ、自分のパックリ開いたリュックを確認して
やっと脚が震えてきました。


お財布は、たまたま地下鉄乗ったばっかりだったのでポケットに。
しかも銀行に預けようと2か月分の生活費入り。
スラれてたら立ち直れませんでした。

その上この日は、飛行機チケット取りに行ったので、


航空券
パスポート


もカバンに入ってたのでした。
航空券は、見る人が見ればそれだと分るし、
彼も盗ろうと思えば盗れただろうに、
それが航空券だってこと自体分らなかったんだね。見たこと無いのか?




泥棒がバカで良かった♪


そしてひとしきり落ち着いて気付きましたよ。

「は!110番じゃん!!」


でも興奮してるのと、電話し始めた私を見て、
威嚇するように私の前から立ち去らない泥棒君にびびってか
手が震えて110さえ打ち間違う始末。

しかも震えが止まらなくなって発音もうまくできず
「泥棒」これさえもうまく伝わらない。
めんどくさいから「ど・ろ・ぼ・う!!!」って叫んだら



泥棒君、








逆ギレしてガオライに向かって
なんか叫びながら激走してくる!



いや、怖いから。。。
きっと彼は「未遂だったんだから電話すんな」と言いたいらしい。
そういうことじゃないんだと教えてやりたい ( ゚д゚)、ペッ


殴られるかと思ったけど、無事でした。
その後、私が行きたい長距離バスステーションで仲間とたむろいながら
私の様子を伺ってる泥棒君。



ああぁ、私そっちに用があるんだけどなぁ。。。
そうそう、スリって大概グループでやってますからね。御注意を。


やっとの事で警察到着。
あんまり遅いから、実は催促の110電話もしちゃいました。


警察、着いて開口一番私に言ったのが、





















「君、ナニジン?」







関係な~~い!!!!
今それ全く関係な~~~い!!!!



警察、二言目は、























「で、泥棒は捕まえたの?」









何で私が!?ウソーン!!Σ(;゚ω゚ノ)ノ
1人で3人捕まえろってのか!?
それはお前らの仕事じゃないのかい!!!!






犯人は、もうとっくに逃げ去ってたため、
警察、今度は私の言う事を虚偽じゃないかと疑い始める始末。

私は遭ってもいない泥棒のために110番するほど暇じゃねんだよ。。。
これから蘇州行かなきゃならんっていうのに。



ガオライはプチっとキレた。


「何で私が泥棒捕まえんだよ?それアンタら警察の仕事じゃないの?
そもそもアンタが来るの遅いからもうとっくに彼らは逃げたんだよ!!」


すると、野次馬の1人のおっちゃんが

「そうそう!この姉ちゃんの言ってる奴らはあっちにもう逃げてったよ。」




ナイス!
おっちゃん、ナイスフォロー!!(T-T*)ウウウ

その発言で警察やっとガオライの話を聞き始め、
でも結局は「以後ここら辺のパトロール強化するね」で終わり。



疲れた。。。
こんな事なら110番するんじゃなかった。


野次馬の1人が、
「姉ちゃん、まだ何も盗られてなかったからよかったよ。この前俺が見たやつなんて、
泥棒に殴られてたからね。







マジっすか!?(゜ロ゜;ノ)ノ
怖すぎる。。。
っていうか、アンタら毎日ここにいるのね。白タクのおっさんたちよ。



駅前とか、長距離バスのターミナルの周りってのは、
白タクとか、ダフ屋とかいっぱいいて、
常に怪し~い人がたむろしています。

その中にスリやら泥棒も混じってて、
だから、もしダフ屋とかがスリを目撃しても、
注意を促してはくれません。基本的にね。


だって、毎日顔あわせるんだよ?
気まずいじゃん。それか報復が怖いのかな。


その後、バスに乗って落ち着いてから、
相方ジョーがあの場に無くて実はよかったかもって思ったガオライ。

だってもしもいたら、絶対速いいだけの脚で追っかけてって
とっ捕まえようとかなんかして、事が大きくなってたもん。。。。




とりあえず、自分の身は自分で守らなきゃねと思ったガオライでした。




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